044-959-3136
対応時間
平日 9:00~18:00
定休日
土・日・祝日

事前予約で時間外対応可能

【司法書士が解説】合同会社設立の際の登記事項/司法書士栗原事務所

司法書士栗原事務所 > 会社・法人登記 > 【司法書士が解説】合同会社設立の際の登記事項

【司法書士が解説】合同会社設立の際の登記事項

本稿では合同会社設立の登記の申請における際の登記すべき事項について解説していきます。
会社法には第914条の中にその規定が定められています。
登記すべき事項は以下の通りです。

 

①目的
②商号
③本店及び支店の所在場所
④合同会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
⑤資本金の額
⑥合同会社の業務を執行する社員の氏名又は名称
⑦合同会社を代表する社員の氏名又は名称及び住所
⑧合同会社を代表する社員が法人であるときは、当該社員の職務を行うべき者の氏名及び住所
⑨第939条第1項の規定による公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
⑩前号の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ.電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ.第939条第3項後段の規定による定款の定めがある時は、その定め
⑪第9号の定款の定めがないときは、第939条4項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨

 

それぞれ詳細に見ていきましょう。

 

①目的
合同会社が営む事業のことを指します。
目的は適法である必要があり、強行法規や公序良俗に違反する事業を目的とすることは不可能となっています。
また、法令上、資格者(司法書士、弁護士等)に限定して行うことが可能な事業を目的とすることもできません。

 

②商号
会社名のことを指し、合同会社の場合、その商号の中で「合同会社」の文言を使わなければなりません。

 

③本店及び支店の所在場所
会社の事業活動の拠点における住所が本店の所在場所とされています。
拠点が何個も存在する場合は、統括的な役割を行う拠点における住所が本店の所在場所とされ、支店の所在場所はそれ以外の拠点における住所とされています。
もちろん、支店を設けていなければ登記事項にはなりませんので、本店の所在場所が登記事項となります。
また、住所のうち、マンション名やビル名、部屋番号に関しては、本店及び支店の所在場所として登記したり、省略したりすることも可能です。

 

④合同会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
実際には、会社の存続期間や解散事由を、合同会社の設立時の定款で定めることはほとんどないと思いますが、万が一定めた場合には登記事項となっています。

 

⑤資本金の額
社員になろうとする者が出資した財産額のうち、業務執行社員の半数以上の一致により資本金に計上すると定めた額が、合同会社の設立時の資本金の額となります。
そして、出資財産額のうち資本金に計上しなかったお金が資本剰余金とされています。
実装の合同会社設立において、ほとんどの場合、出資財産額の全額を資本金の額としています。

 

⑥合同会社の業務を執行する社員の氏名又は名称
業務を執行せず、出資だけをする社員については、登記事項にはなりません。

 

⑦合同会社を代表する社員の氏名又は名称及び住所
代表社員に関しては、住所も登記事項となっています。

 

⑧合同会社を代表する社員が法人であるときは、当該社員の職務を行うべき者の氏名及び住所
業務執行社員となるのが法人である場合は、その法人は、業務執行社員としての職務を行う者(職務執行者)を選任しなければなりません。
そして、その法人が代表社員である場合、この職務執行者の氏名及び住所が登記事項とされています。
もっとも、これから会社を設立するということなので、ほとんどの会社は第6号と7号を意識しています。
第8号に関しては、外資系の日本法人が日本において子会社を設立する場合に使われるような登記事項となっています。

 

⑨公告の方法
合同会社の公告方法には、電子公告、官報に掲載する方法、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法があります。
また、公告方法を「A及びB」のように重ねて定めることはできますが、「AまたはB」のように選択的に定めることは不可能です。
他にも、電子公告の場合は、電子公告を行うウェブページのURL及び予備的公告方法を定めたときは、その定めが登記事項となっています。

 

ここまで合同会社設立の際の登記事項について述べてきました。
実際、これは株式会社の設立と比べるとだいぶシンプルな登記事項となっています。

 

司法書士栗原事務所は、川崎市、稲城市、町田市、世田谷区を中心に、一都三県で幅広いリーガル・サービスを提供しています。
家族信託や、相続・遺言、会社・法人登記、不動産登記、離婚、成年後見、消費者問題など、様々な法律問題について豊富な解決実績があり、わかりやすく丁寧な相談対応を心がけています。
無料相談も実施しているので、お悩み・お困りの際は、当事務所までお尋ね下さい。

司法書士栗原事務所が提供する基礎知識

  • 事業承継

    家族信託での事業承継はこれまでの贈与や株式の売買で発生していた問題を解決する手段として期待されています。例えば、子どもに...

  • 【司法書士が解説】合同会...

    本稿では合同会社設立の登記の申請における際の登記すべき事項について解説していきます。会社法には第914条の中にその規定が...

  • 動画の遺言に効力はあるか

    遺言とは、被相続人が存命中に遺言書を遺すことで、相続の内容や方法をあらかじめ指定しておき、被相続人が死亡した後、遺言書に...

  • 根抵当権付きの不動産を相...

    根抵当権付きの不動産を相続財産の中に含んでいる場合、その不動産をどう扱うかについては、相続財産全体の状況を鑑みてから決め...

  • 遺留分減殺請求

    民法では、故人(被相続人)に親しい親族(例えば、子や親)に遺産を有する権利(相続権)を定めています。そしてもし被相続人が...

  • 家族信託で起こりやすいト...

    ■家族信託とは家族信託とは、比較的新しく設けられた制度で、未だ広く認知されていません。しかし、新たな財産管理の方法として...

  • 自筆証書遺言保管制度とは...

    自身の死に備えて遺言書を作成したものの、作成した遺言書の保管方法に悩んでいるという方のための選択肢として、「自筆証書遺言...

  • 遺言書がある場合の相続登...

    亡くなった方である被相続人の相続財産の中に不動産があった場合、その不動産を相続した相続人に、所有権が移転します。そして、...

  • 不動産のみの遺産分割協議...

    遺産分割協議書は、相続人全員で遺産の分割方法を話し合った場合に、その内容を書面に書き記したものをいいます。そのため、単独...

  • 成年後見制度と家族信託の...

    成年後見制度は認知症等の病気や障害などによって自身で財産管理などを行うのが難しい方を支援する仕組みです。成年後見制度を利...

よく検索されるキーワード

代表司法書士紹介

司法書士
栗原 博延(くりはら ひろのぶ)
ご挨拶
新百合ヶ丘駅から歩いて3分の司法書士事務所です。地元に密着して20年、相続登記や不動産登記、会社設立など、身近な司法書士としてお役に立ちます。ご自宅などへの出張も承っています。ご予約はお早めにどうぞ!!初回ご相談無料ですのでお気軽にご相談ください。
経歴

1971年生まれ

大学在学中、司法書士を目指し、1994年司法書士資格取得

1998年 栗原博延司法書士事務所 開設

所属

神奈川県司法書士会

事務所概要

名称 司法書士栗原事務所
所属 神奈川県司法書士会
代表者 栗原 博延(くりはら ひろのぶ)
所在地 〒215-0004 神奈川県川崎市麻生区万福寺1丁目8-1-402
電話番号/FAX番号 TEL 044-959-3136 / FAX 044-959-3137
アクセス 小田急線・新百合ヶ丘駅北口徒歩3分 横山ビル402
対応時間 平日 9:00~18:00 ※事前予約で時間外対応可能
定休日 土・日・祝 ※事前予約で対応可能

ページトップへ